工場天井の断熱吹付け|A種1Hにパックスフレイム®重ね施工(後編)
パックスフレイム®施工
ピンク色だった天井が、吹付けが進むにつれて、区画ごとにグレーへと変わっていく。ウレタンの吹付け現場では、そんな色の移り変わりを目にすることがあります。
岐阜市のアドバンス工業株式会社です。前編では、ペフが剥がれた自動車工場の天井で、ペフの撤去、養生、A種1Hの吹付けまでを行った様子をお伝えしました。後編では、A種1Hの上にパックスフレイム®を吹き重ねた工程と、工事を終えた現場の様子、お客様からいただいた言葉をご紹介します。
この記事でわかること
- A種1Hの上にパックスフレイム®を吹き重ねた工程
- パックスフレイム®の特徴と、工場の天井に向いている理由
- 完成後のお客様の反応と、今回の現場で感じたこと
ピンクの上に、グレーのパックスフレイム®を吹き重ねました
A種1Hの吹付けが終わった天井は、折板屋根の波形に沿って、ピンク色の層で覆われていました。ここから、パックスフレイム®の吹付けに入ります。
パックスフレイム®はグレー色の材料ですので、吹き進めるにつれて、天井のピンクが少しずつグレーに変わっていきます。梁と梁の間の区画ごとに順番に吹き付けていくため、作業の途中には、ピンクのままの区画と、グレーに仕上がった区画が隣り合って見えました。
作業中は、次のような点に気を配っています。
- 高所作業車に乗り、区画ごとに無理のない姿勢で吹き付ける
- 梁や筋交いの周りまで、天井面と同じように吹き付ける
- 養生したリフトや壁面にウレタンが付かないよう、周囲の状態を確認する
天井だけでなく、鉄骨の梁や筋交いのまわりまで吹き付けることで、天井面が途切れのない一枚の層に仕上がります。ウレタンは現場で直接吹き付けて発泡させるため、折板の凹凸や梁との取り合いにも沿って仕上げられることが特長です。
パックスフレイム®の特徴
ここで、今回使用したパックスフレイム®の特徴を整理します。弊社は積水化学工業株式会社のパックスフレイム®の施工代理店で、岐阜市でこの施工を扱う会社は弊社のみと認識しています。
| 特徴 | 内容 |
|---|---|
| 不燃性 | 有機系吹付断熱材として国内初の不燃材料認定を取得したウレタン系現場発泡材料 |
| 断熱性 | 熱伝導率は0.026W/(m・K)以下(JIS A 9526:2017に基づく値) |
| 結露防止 | 対象物に直接吹き付けて発泡させるため、継ぎ目や隙間のない断熱層をつくれる |
| 短工程・速乾性 | 吹付け後すぐに硬化し、乾燥期間は1日(湿式不燃断熱材は4日、単乾式ロックウールは6日) |
※出典:アドバンス工業「パックスフレイム®とは」(積水化学工業株式会社の製品情報に基づく)
乾燥期間が短いことは、営業を続けながら工事を進める工場にとって大きなメリットです。今回のように土曜日と日曜日で工事を終えたい現場では、材料の特性も工程づくりの大切な要素になります。
折板屋根の天井に向いている理由
今回の天井は、金属製の折板屋根です。パックスフレイム®は、不燃材料(金属板)の適用基材として、設定厚み15〜300mmの範囲で認定番号NM-5332を取得しています。金属板の天井に吹き付ける今回のような現場でも、認定の範囲内で使用できる材料です。
さらに、同じ断熱性能を得るために必要な不燃断熱材の厚みも、ほかの材料と比べて薄くできるとされています。
| 材料 | 必要な厚み(パックスフレイム®25mm相当の場合) |
|---|---|
| パックスフレイム® | 25mm |
| 湿式不燃断熱材 | 43mm |
| 単乾式ロックウール | 62mm |
| ウレタン+不燃材 | 36mm |
※出典:アドバンス工業「パックスフレイム®とは」(積水化学工業株式会社の製品情報に基づく)
天井の高い工場では、天井面に使う材料が厚くなるほど、梁や配管、照明まわりの取り合いも複雑になります。厚みを抑えられることは、施工のしやすさにもつながります。
仕上げの確認と引き渡しまで
吹付けが終わっても、そこで工事が完了するわけではありません。弊社では、吹き付けたウレタンの厚みを測定器で確認し、必要に応じて吹き増しを行っています。養生を外したあとには、厚すぎる箇所をナイフで整え、薄い箇所は補修材で整えます。最後に清掃を行って、工事は完了です。
派手な工程ではありませんが、こうした細かな確認の積み重ねが、仕上がりの品質を支えています。
完成後の様子とお客様の声
吹付けが終わり、養生を外すと、天井一面がグレーの層で覆われた整備スペースが現れました。ペフが垂れ下がっていた頃の天井とは見違えるほど、すっきりとした仕上がりです。養生を外したあとは清掃まで行い、工事前と同じように使える状態に整えてお引き渡ししました。
お客様からの評価
完成した天井をご覧になったお客様からは、「非常に良い」とのお言葉とともに、OKのお返事をいただきました。
お客様にご満足いただけたことは、私たちにとって何よりの励みです。荷物の移動や作業日程の調整など、工事の前からご協力をいただいたおかげで、スムーズに進めることができました。あらためて感謝を申し上げます。
また、天井に断熱の層ができたことで、断熱性能も上がります。これからは、より快適に仕事をしていただけると考えています。
ペフが剥がれたままの天井は、見た目だけでなく、天井材が落ちてこないかという不安にもつながります。その不安が解消され、整備に集中できる環境に戻せたことも、今回の工事の大きな成果だと感じています。同じようなお悩みをお持ちの事業者の方にも、安心してご相談いただければ幸いです。
ガレージや倉庫だけでなく、工場の天井にも対応します
これまで弊社が手がけてきたのは、個人のお客様のガレージや倉庫、コンテナ車といった現場が中心でした。今回の工場は、それらに比べると規模の大きな現場です。
規模が大きくなっても、基本となる流れは変わりません。下地の確認、丁寧な養生、均一な厚みでの吹付け、そして仕上がりの確認です。この積み重ねで、さまざまな規模の現場に対応できると考えています。
こんなお悩みはご相談ください
- 天井のペフが剥がれてしまい、対処に困っている
- 工場や倉庫の天井の断熱を見直したい
- 営業を止めずに、土日で工事を済ませたい
- どの断熱材が合うのか、プロの意見を聞きたい
見積は無料で承っています。現場の状態を拝見したうえで、撤去が必要か、どの材料が合うかを一緒に考え、ご提案します。パックスフレイム®の詳しい内容はパックスフレイムのページ、ほかの工事は施工実績のページでもご覧いただけます。
今回の工事を振り返って
前編・後編を通して、今回の工事のポイントを整理します。
- 撤去:剥がれたペフをすべて取り除き、下地を整えた
- 養生:鉄骨、配管、照明、壁面、リフトまで広く覆った
- A種1H:ピンク色のウレタンを折板の天井面に吹き付けた
- パックスフレイム®:A種1Hの上に重ね、色の変化を低減する仕様にした
- 仕上げ:厚みを確認し、清掃を行って引き渡した
A種1Hは、紫外線によって色が変わりやすい性質があります。一方、パックスフレイム®にも多少の色の変化はありますが、A種1Hほどではありません。両方の特徴を踏まえて、今回はこの仕様で進めることにしました。
現場ごとに、天井の状態や使い方、ご予算、工事に使える日程は違います。だからこそ、材料や工程は現場を拝見してから一緒に決めていくことが大切だと考えています。今回の工場でも、お客様のご希望を伺い、営業への影響を抑えられる日程と仕様をご提案しました。
岐阜の断熱工事を、一緒に支えませんか
アドバンス工業は、岐阜市を拠点に、愛知県一宮市をはじめとする中部地方・北陸地方で、断熱吹付け・熱絶縁工事を行っています。地元の工場や住まいの快適さを支える仕事に、これからも誠実に向き合っていきます。
国内初の不燃認定を取得した材料を扱える技術を、未経験から身につけられる環境も整えています。私たちと一緒に、地域の建物を守る仕事に挑戦したい方は、ぜひ採用情報をご覧ください。工事のご相談やお見積のご依頼は、お問い合わせフォームからお気軽にお寄せください。
