工場天井ペフ剥がれ補修|撤去・養生・A種1H吹付け施工事例(前編)
ペフの撤去、養生、A種1Hの吹付け
天井から茶色いシート状の素材がいくつも垂れ下がっている。リフトが並ぶ自動車工場の整備スペースに入った私たちの目に、まず飛び込んできたのは、そんな光景でした。
岐阜市のアドバンス工業株式会社は、ウレタン吹付け工事を専門に、工場や倉庫、住宅などの断熱工事に取り組んでいます。今回は、天井面のペフが剥がれてしまった自動車工場で、ペフの撤去からウレタンの吹付けまでを担当した施工実績を、前編・後編の2回に分けてご紹介します。前編では、施工前の状態から、ペフの撤去、養生、A種1Hの吹付けまでの流れをお伝えします。
この記事でわかること
- ペフが剥がれた工場の天井が、どのような状態だったか
- ペフの撤去から養生、A種1H吹付けまでの流れ
- A種1Hだけで仕上げず、後編でパックスフレイム®を重ねた理由
今回の施工概要
まずは、今回の工事のあらましをご紹介します。工場が営業している平日は作業が難しいため、土曜日と日曜日を使って進めました。
| 現場 | 某自動車工場の整備スペース(天井面) |
|---|---|
| 施工前の状態 | 天井面のペフが広い範囲で剥がれ、垂れ下がっている |
| 工事内容 | ペフの撤去、養生、A種1Hの吹付け、パックスフレイム®の吹付け |
| 工事日 | 土曜日・日曜日(営業中の工場のため) |
| 事前のお願い | 作業エリアの荷物を、施工前にできる範囲で移動していただきました |
ペフが剥がれた天井は、こんな状態でした
現場の天井は、鉄骨の梁に支えられた折板屋根の裏側です。折板屋根の裏面には、断熱や結露の対策としてペフと呼ばれる発泡シートが貼られていることが多く、この工場でも天井全体をペフが覆っていました。
ところが、私たちが伺ったときには、広い範囲でペフが下地から剥がれていました。剥がれた部分は折板がむき出しになり、シートの切れ端が垂れ下がったまま残っています。照明器具や配管のすぐそばまで垂れ下がっている箇所もありました。
車両を持ち上げるリフトが並ぶ整備スペースの真上ですので、作業中に天井材が落ちてくるおそれがあります。見た目の面でも、天井がこの状態では気になるところです。
そこで今回は、剥がれたペフをすべて撤去し、ウレタンを吹き付けて天井面を仕上げ直す工事を行いました。
施工の流れ
STEP1|剥がれたペフの撤去
最初の作業は、剥がれたペフの撤去です。垂れ下がっている部分だけでなく、折板に残っているペフも取り除いて、下地をすっきりとした状態に整えていきます。天井が高い現場ですので、高所作業車を使い、足元の安全を確保しながら作業を進めました。
吹付け工事では、下地の状態が仕上がりを左右します。ウレタンは下地に直接吹き付けて発泡させる材料のため、古い素材の残りやホコリ、油分が付いたままだと、密着に影響するおそれがあるからです。弊社では、吹き付ける面が乾いていて、油脂やホコリが付いていないかを確認してから次の工程に進んでいます。
撤去が終わると、折板屋根の波形がはっきりと見える状態になりました。鉄骨の梁や筋交い、配管、照明の位置も確認でき、次の養生の段取りを立てやすくなります。
STEP2|吹き付けない場所を守る養生
続いて行うのが養生です。ウレタンは霧状に広がりながら吹き付けるため、吹き付けない場所を丁寧に覆っておく必要があります。吹付けそのものと同じくらい、養生の丁寧さが現場の品質を左右すると私たちは考えています。
今回の現場では、次の場所をビニールとマスキングテープで覆いました。
- 緑色に塗装された鉄骨の梁や柱
- 配管や照明器具
- 壁面と中二階の棚スペース
- 整備用のリフトやホースリールなどの機器類
天井だけでなく、壁や床の近くまで広く覆うため、工場の中はビニールに包まれたような景色になります。工場は営業中の施設ですので、工事が終わったあとの業務に影響が出ないよう、養生は広めに行いました。荷物をあらかじめ移動していただけたことで、スムーズに養生を進められました。
STEP3|ピンク色のA種1Hを吹き付け
養生が整ったら、いよいよ吹付けです。まず、ピンク色のA種1Hを折板屋根の天井面に吹き付けました。防護服とマスクを着けた作業員が高所作業車に乗り、専用のスプレーガンで、梁と梁の間の区画ごとに順番に仕上げていきます。
ウレタンは、吹き付けた面の上で発泡し、硬質の状態になって下地と一体化していきます。現場で直接吹き付ける工法ですので、折板の波形に沿って仕上げることができます。吹付けの途中でも、厚みが均一になるよう確認しながら、必要に応じて吹き増しを行います。
仕上がった天井は、ピンク色の層が折板の形に沿って波打つように広がり、剥がれたペフが垂れ下がっていた頃とは別の天井になりました。ウレタン吹付けの流れについては、サービスのページでも紹介しています。
営業中の工場だからこそ、土日に施工しました
今回の工場は、普段から車両の整備や点検で使われている現場です。平日に工事を行うと、お客様の業務を止めてしまうことになります。そこで、工事は土曜日と日曜日の2日間に合わせて計画しました。
営業を続けながら工事を進める現場では、次の3点を大切にしています。
- 事前の打ち合わせ:作業エリアの荷物を、できる範囲で施工前に動かしていただく
- 広めの養生:翌営業日から通常どおり使えるよう、機器や壁面まで丁寧に覆う
- 安全な高所作業:高所作業車を使い、足場の安定した状態で吹き付ける
お客様のご協力で荷物をあらかじめ移動していただけたため、当日はすぐに養生と撤去の作業に入ることができました。現場の使い方を一番ご存じなのは、そこで働く方々です。事前にお話を伺い、どこまで動かせるか、どこを特に守りたいかを確認しておくことが、工事全体をスムーズに進める近道だと感じています。
また、弊社は自社でお受けした工事すべてに対応する責任施工を基本としています。撤去から養生、吹付けまでを同じ会社が一貫して担当することで、現場の状況を共有しやすく、細かなご要望にもお応えしやすくなります。個人のお客様から事業者のお客様まで、規模を問わずご相談をいただいています。
A種1Hのあとに、もうひと工夫した理由
ピンク色のA種1Hには、気をつけておきたい性質があります。紫外線によって色が変わっていくことです。
プラスチックなどの合成材料が紫外線を受けると、光劣化が起こり、変色や強度の低下が進むことが知られています(※出典:環境省「紫外線による材料の損傷」)。ウレタンも合成樹脂の一種ですので、光の当たり方によっては色の変化が出てくることがあります。
今回の判断
天井の色が少しずつ変わっていくと、仕上がりの印象にも影響します。そこで今回は、A種1Hの上にパックスフレイム®を吹き重ね、色の変化を低減する仕様にしました。
パックスフレイム®にも多少の色の変化はありますが、A種1Hほどではありません。この点を踏まえて、A種1Hの上にパックスフレイム®を重ねて仕上げることにしました。吹き重ねの様子と完成した天井は、後編で詳しくご紹介します。
パックスフレイム®は、積水化学工業株式会社が手がける、有機系吹付断熱材として国内で初めて不燃材料の認定を取得したウレタン系の現場発泡材料です。熱伝導率は0.026W/(m・K)以下とされており、断熱性にも優れています(※出典:アドバンス工業「パックスフレイム®とは」)。弊社は岐阜市でこの施工を扱う代理店として、日頃から工場や倉庫の現場で施工に取り組んでいます。
工場や倉庫の天井でお困りの方へ
ペフが剥がれてしまった、天井から断熱材が垂れ下がっている、といったお悩みをお持ちの工場や倉庫の方は、どうぞお気軽にご相談ください。現場の状態を確認したうえで、撤去から吹付けまで、必要な工事をご案内します。見積は無料で承っています。
アドバンス工業は、岐阜市を拠点に、愛知県一宮市をはじめとする中部地方・北陸地方で、断熱吹付け・熱絶縁工事を行っています。パックスフレイム®についてはパックスフレイムのページ、これまでの工事は施工実績のページでもご覧いただけます。
